平成23年3月11日、三陸沖を震源とするマグニチュード9.0の巨大地震が発生しました。壮絶な人的被害、建築物被害が発生したのみならず、震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所の事故によって大量の放射性物質が環境中に放出されました。
震災では、迅速に処理しなければならない膨大な量の災害廃棄物や原発事故に由来する放射性物質に汚染された土や廃棄物などが生じました。特に放射性物質は、最大の環境汚染を引き起こし、我が国のみならず世界の人々にも不安を与えました。
重機によるがれき等の撤去作業の状況 | 先行除染作業の様子 |
また、発電所の停止に伴い電力の供給が落ち込み、全国的に節電の取組が必要となりました。
このように、東日本大震災を通じて、自然の持つ圧倒的な力に対し、社会やシステムの脆弱性など人間の力の限界が認識されるようになったといえましょう。また、大量の資源・エネルギーを消費する今日の社会のあり方を見つめ直すとともに、自然との関わり方や安全・安心の視点を含め、社会を持続可能なものへと見直していく必要性を改めて意識するなど、国民の間に大きな価値観や意識の変化が生じています。